2025年の国際博覧会(万博)誘致に向けて大阪府及び大阪市が懸命な努力をしています。フランスが立候補を2018年1月に取り下げており、当選の可能性は高まっていますが、ロシアという大きな壁が存在しています。

プーチン大統領が全面的なバックアップを表明している、ロシア・エカテリンブルグは大阪にとって強敵と言わざるを得ません。

万博開催資金については、後回しになっている状態の大阪の万博誘致ですが、開催地決定は2018年11月。今後どのような展開となるのか注目です。

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2025年の万博誘致に向け走り出す大阪

東京五輪が2020年に開催され、その後のビックイベントとして大阪市と大阪府(以後、大阪とします)が誘致を目指しているのが国際博覧会=万博です。特に関西の昭和世代には、今も万博=大阪という1970年の大阪万博のイメージが強く残っており、55年ぶりの万博開催に向け大阪は走り始めています。

日本で前回万博を開催したのは2005年の愛知万博。大阪万博から55年、愛知万博から20年の時を経て、再び日本で万博は開催されるのでしょうか。

今年11月にも決定される万博開催国、大阪は見事開催国に選ばれるのか、その可能性を探ってみると、ロシアのハードルが非常に高く立ちはだかる姿が見えてきます。


前回大阪で万博を開催したのは1970年、大阪万博の象徴と言えば太陽の塔!

2025年万博開催国決定スケジュール

2025年の万博の開催国は下記のスケジュールで決定がなされます。過去も振り返りつつ、今後のスケジュールを確認してみます。

2017年5月 日本、フランス、ロシア、アゼルバイジャンが立候補
2017年6月 第一回プレゼンテーション
2017年11月 第二回プレゼンテーション
2018年1月 フランスが徹底
2018年3~4月 博覧会国際事務局(BIE)が各国を現地視察
2018年6月13日 第三回プレゼンテーション
2018年11月 博覧会国際事務局(BIE)で開催国を決定

当初2025年の万博開催に立候補していたのは、日本、フランス、ロシア、アゼルバイジャンの4か国。その後、フランスが撤退し多少ニュースになりましたが、現在はフランスを除く3カ国が立候補を表明しています。

本記事を執筆している2018年6月12日は、第三回プレゼンテーションの前日で、万博の開催国決定は11月ですが、中盤戦の佳境とも言うべきタイミングです。大阪からは松井大阪府知事、吉村大阪市長もパリに訪問し博覧会国際事務局(BIE)総会でのプレゼンに臨みます。

博覧会国際事務局(BIE)の現地視察ではロシアの評価が高い

既に3~4月に博覧会国際事務局(BIE)は日本、ロシア、アゼルバイジャンの3カ国を訪問し現地視察を行っています。

現地視察では特にロシアへの評価が高くなっています。日本も評価はされたものの、途上国への支援策が少ないとBIEから注文を付けられています。BIEの注文を受け大阪は途上国の会場使用料無償化及びスタッフの宿舎提供の検討を表明しています。

ロシアはプーチン大統領が、途上国の参加費用の大半を負担する準備がある、と表明しており、その面からもBIEはロシアを高く評価。

11月の万博開催国決定に向け、BIEの現地調査は大阪がロシアに勝利するための課題が明確になった形となりました。

博覧会国際事務局(BIE)は170カ国、アフリカ勢が開催国決定の鍵を握る

万博の開催国は博覧会国際事務局(BIE)に加盟する170カ国の投票で決定されます。

博覧会国際事務局(BIE)に加盟する170カ国は地域別に下記のように分類されます。
https://www.bie-paris.org/site/en/the-member-states-of-the-bie

アフリカ 49
ヨーロッパ 47
中南米 30
アジア 18
中東 14
オセアニア 11
北米 1

北米が1カ国、アメリカのみで実はカナダが加盟していなかったりしますが、地域別に見るとアフリカが49カ国と最大の勢力を誇っています。よって2025年万博当選のためにはアフリカ勢の攻略が鍵を握ります。

歴史的にフランスの影響力が強いアフリカ

フランスはかつて多くのアフリカ地域を植民地にしており歴史的に強い関係性を有しています。現在もアフリカで軍事衝突が発生すると、フランス軍が出兵するケースがありますが、フランスのアフリカに対する影響力の強さを象徴する例と言えるのではないでしょうか。

2025年の万博にフランスが立候補していれば、アフリカ票の多くがフランスに流れたと予想されており、フランスが優位な状況となっていました。しかしフランスは2018年に万博誘致から撤退しています。そのフランスの影響力が強いアフリカ票を、ロシア・日本・アゼルバイジャンの3カ国で奪い合う形となっています。

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ロシアはエカテリンブルグが立候補、プーチン大統領が全面支援を表明

2025年の万博開催について、ロシアはエカテリンブルグが立候補しています。ロシアは本気で2025年の万博開催を取りに来ています。プーチン大統領が御自ら全面的な支援を表明しています。

ちなみにロシア・エカテリンブルグはロシア第4の都市で、ヨーロッパとアジアの境目付近に位置しています。


エカテリンブルグの地図

尚、ロシアの万博誘致サイトは下記。
https://exporussia2025.com/en

ロシアは2018年のワールドカップの次の目玉となる国際イベントとして万博を位置付け。万博の施設建設費用の約15億ユーロを連邦政府及び地方政府で負担することを検討、また途上国の参加費用の大部分を負担する用意がある、とプーチン大統領が表明する程、力を入れています。(https://exporussia2025.com/en/news/2609326

本気で2025年万博開催を取りに来ているロシアの存在は大阪にとって、非常に大きなハードルと言えるのではないかと。

大阪のネックはお金の問題

実際の選定プロセスには直接的な影響はありませんが、2025年の大阪万博に向けて走っている大阪ですが、最大のネックはお金=費用の問題。

大阪及び政府は万博開催の費用約1250億円について、政府と大阪府・大阪市と経済界で3分の1ずつ負担することとしており、経済界とも合意しています。

政府と大阪府・大阪市は予算計上すればそれでOKですが、問題は経済界=民間の負担分。経済界の約400億円の負担については現状白紙状態、決まったら具体的に考えます、と言った状態です。

愛知万博の時は世界のトヨタが全面的に資金面もバックアップすることで資金面の不安はありませんでしたが、大阪万博誘致は大阪府・大阪市が旗を振っている状態で、経済界は付いて行っている状態。

大阪には残念ながらトヨタのような全面的なスポンサーとなりうる企業は存在していません。最終的には400億円を超える請求書を経済界で仲良く折半することになりそうですが、株主重視の経営がなされている昨今、費用対効果が見えない万博への資金拠出は特に上場企業では容易ではありません。トヨタはその部分はオーナー系企業の強みを発揮した訳ですが、大阪そして関西まで地域を広げてもオーナー系企業で自ら率先して万博に対し資金を投じようとする企業は現状現れていません。

大阪が途上国への支援策が少ないとBIEから注文を付けられたのも、ロシアに比べると財布が限られていることが背景にあること考えることができます。

しかしもし仮に2025年の万博が大阪に決定してしまったら、お金の問題どうするんでしょ。財界分の資金集めるの相当苦労するんじゃないでしょうか。そもそも旗を振る会社が見当たらないので・・・。

まとめ

大阪府と大阪市の行政は2025年の万博誘致に向けて一生懸命ですが、ロシアの壁が相当高くそびえています。財布の問題が片付いていない大阪、果たしてロシアの壁を打ち破って2025年の万博開催を勝ち取ることができるのでしょうか?

2025年の万博開催が決定されるのは2018年11月。今後どのような展開となるのか注目したいと思います。

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