2016年11月8日に行われるアメリカ大統領選挙。アメリカ大統領選挙でよく聞く選挙人とは?アメリカ大統領選挙の仕組みについて調べてみました。

 日本にとっては同盟国のアメリカ合衆国、他の国の選挙ではありますが、若干他人事ではない選挙ではあります。オバマ大統領の後任を決定する、大統領選挙が2016年11月に行われます。

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 そんなアメリカ大統領選挙、実は選挙制度が案外変わっています。知られている話でもありますが、各州で獲得した選挙人の総数で当選が決まります。2000年の大統領選挙で、総得票数では民主党ゴア副大統領が多かったのに、共和党のブッシュ氏が最終的に勝利したことを覚えておられる方も多いのでは?
 
 そもそも選挙人ってなーに?アメリカ大統領選挙、違う国から楽しんで(?)見るために、改めてアメリカ大統領選挙の仕組みを調べてみました。

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選挙人とは

 アメリカという国は、制度としては、各州が集まって連邦国家を形成している、という形になっています。その名も、アメリカ合衆国、ですね、そー言えば。
 日本の場合も地方自治体がありますが、日本の地方自治体は国という意識はありませんが、アメリカの州は国としての形を持っています。州兵という軍隊を持っているくらいですから。
 そんなアメリカの国の形ですから、大統領も州が選ぶ、という形になっています。よって州を代表する選挙人が大統領を選ぶ、という形式となっています。しかしながら、あくまでもこれは形式上の話で、投票の際は有権者は、大統領候補と副大統領候補を投票します。

 ただし、アメリカ合衆国は州の集合体、という国の形が次の段階で具体化します。

 有権者は大統領と副大統領候補に投票しますが、州の代表者の選挙人はその州で有権者の得票の多い候補に投票する、というシステムを大半の州でとっています。よって、大接戦が行われても、州の選挙人が投票するのは、州でトップになった候補者のみ。日本で言えば小選挙区制と同じで、生か死か、という過酷な選挙制度。
 この勝者総取り方式、批判はかねてより様々されていますが、2016年の大統領選挙も基本的にはそのまま踏襲されます。過去3度、全米での得票数が少なかった大統領候補者が、選挙人の人数で勝利して大統領に就任したケースが発生しています。近年では2000年のゴア元副大統領がブッシュ前大統領に敗れたケースが有名です。

 尚、既にネブラスカ州とメーン州は有権者の得票に応じた、比例割当方式を採用しています。

選挙人の人数は538人

 選挙人は合計538人。この538人の選挙人が各州に配分されています。そして、過半数に270人の確保を目指して選挙選が繰り広げられます。

アメリカ大統領選挙、州別の選挙人の人数

 538人の選挙人は各州にその規模に応じて配分されています。その配分は下記のようになっています。

15.5.13アメリカ大統領選2016-選挙人の数-min

 アメリカには州が50ありますが、選挙人の多い州と少ない州、様々。いかにして選挙人が多い州で勝利するか、がアメリカ大統領選挙で勝利を得るための最大のポイントとなっています。
 
 尚、選挙人が最も多いのは55名のカリフォルニア州。最も少ない3名の選挙人の州と比べると実に18倍以上の差があります。

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スイング・ステートでの勝利が鍵

 アメリカに州が50あるといっても、実は州によっては共和党と民主党、歴代勝ち続けている州が多くあります。こういった州は基本的にアンパイ。勝てない選挙区で力を入れるより、勝てる可能性のある選挙区に力を入れるよりというのは、合理的判断ではあります。

 ただし安牌を軽視すると痛い目にあいます。ゴア副大統領がブッシュ氏に敗れた2000年の大統領選挙の際、クリントン大統領が前に州知事を務めていたアーカンソー州(選挙人6)を落としています。アーカンソー州でゴア副大統領が勝利していれば、もつれたフロリダの結果がどうであれ、ゴア大統領の誕生となっていたんです、実は。選挙人の数、ブッシュ氏271名、ゴア副大統領266名でしたから。
 フロリダ州を落としたことが大きくクローズアップされたゴア副大統領ですが、クリントン大統領が州知事を務めていたアーカンソー州を落とすという、致命的なミスをしていたんです、実は。

 そして大統領選挙で勝敗の鍵を握るのは、スイング・ステート(揺れる州)と呼ばれる、大統領選挙によって共和党と民主党の勝者が入れ替わる州。(激戦州、とも言われます)。主なスイング・ステートは下記の州となります。

・フロリダ州(29)
・ペンシルベニア州(20)
・オハイオ州(18)
・ノース・カロライナ州(15)
・ヴァージニア州(13)
・コロラド州(8)
・アイオワ州(6)
・ネバダ州(6)
・ミシガン州(16)
・ニューハンプシャー州(4)
・ニューメキシコ州(5)
・ウィスコンシン州(10)

※()内は選挙人の数

 安牌をガッチリ確保して+スイング・ステートで勝利して、初めて大統領の座を得ることができます。

 特にフロリダ州は選挙人の数も29名と多く、ゴア副大統領の選挙の際も大揉めに揉めましたが、大統領候補者にとっては最重点州となります。

 ちなみにこのスイング・ステートの州知事経験者は大統領選挙で有利、と言われています。そりゃそうですね、州知事をチャント務めれば、お世話になったから、と投票する方も多いですから。

 2016年の大統領選挙、ブッシュ前大統領の弟のジェブ・ブッシュ氏が共和党から立候補の予定。ジェブ・ブッシュ氏は元フロリダ州知事。大統領を2人も輩出したブッシュ一族、という事もありますが、フロリダ州元知事ということで、ジェブ・ブッシュ氏は大統領の最有力候補と言えます。

まとめ

 意外にユニークなアメリカ大統領選挙の仕組み。基本的には総取り方式の各州の選挙人、スイング・ステートでいかにして勝利を得るか、というのがアメリカ大統領選挙の最大のポイントとなります。

15.5.13アメリカ国旗-min
最終的な勝者は誰?

 アメリカ大統領選挙が近付くにつれ、フロリダ州とかペンシルベニア州とかの名前を聞くことが多くなりそうですが、スイング・ステートの事情を知っていれば、アメリカ大統領選挙のニュースも十分に楽しむことができます。アメリカ大統領選挙、ホント下手なスポーツの試合より余程面白いですから。

 果たして2016年のアメリカ大統領選挙、どんな展開が待っているのか。今後注目です。

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