2016年フィリピン大統領選挙は5月9日に行われます。今回、結果の予想が全くつかない大接戦となっているフィリピンの大統領選挙。果たしてどの候補者が見事大統領に当選するのか?

 アキノ現大統領の下、日本と非常に友好関係を築いてきたフィリピン。どの候補者が大統領になるかで、日本との関係も変わりそうな気配。2016年フィリピン大統領選挙の候補者について調べてみました。

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フィリピンの大統領制度、任期6年で再選はできない

 フィリピンの大統領選挙は6年に1度行われます。フィリピンの大統領はかつてのマルコス長期独裁政権の反省から、任期6年の1期のみで再選は認められていません。任期の高い現アキノ大統領ですが、任期満了で大統領の座を退任。

 そして次の大統領を選ぶ選挙が5月9日に行われます。4人の候補者で稀に見る接戦を繰り広げている2016年フィリピン大統領選挙。フィリピンの大統領選挙、毎回個性的な候補者が立候補しますが、今回もその例に漏れていません。
 
 アメリカ統治下後に独立した結果、民主的な選挙を経て大統領を選出するフィリピン。現在立候補している4名は下記の方々です。

マヌエル・ロハス氏(58才、前内務省)

 アキノ大統領が後継指名を行った方。現アキノ政権としては、本命中の本命。
 アキノ大統領もお母さんが大統領という大統領ファミリーでしたが、ロハス氏も祖父が元大統領という大統領ファミリー。

 アキノ政権を支えてきた実績と安定感は抜群ですが、格差社会の激しいフィリピンでは、少数派のエリート。経済成長によって、中間層が育ちつつあるフィリピンではありますが、まだまだ貧困層も多く、貧困層からの支持をいかにして増やすかが目下の課題となっています。

ジョジョマル・ビナイ氏(73才、現副大統領)

 アキノ政権はロハス氏を後継指名しましたが、現副大統領のビナイ氏も大統領選に出馬。

 フィリピンの大統領選挙は、大統領と副大統領を別々の仕組みで選ぶ仕組みとなっているため、大統領と副大統領が別陣営から選出されるというネジレ現象が発生することがありますが、ビナイ氏はそのネジレ現象の典型例。実は前回の大統領選でビナイ氏と副大統領の座を争ったのは、今回の大統領選挙に出馬しているロハス氏。

 元人権弁護士のビナイ氏は、アキノ政権下では大統領と対立することが多く、殆どやりたいことが出来なかった状態。大統領となった暁には、アキノ政権での主要制作をことごとく変える、と宣言しています。

 ただし過去の汚職疑惑があり、当局が現在捜査中であり、この部分がネックとなっています。また領土問題で対立する中国寄りの発言が多い方としても知られています。

ロドリゴ・ドゥルテ氏(71才、ダバオ市長)

 元検事でダバオ市長を長期に渡り務めています。自前の「暗殺団」を使って、犯罪者を超法規的措置で処罰するという、日本の刑事ドラマもビックリの手段で、ダバオの治安を改善。

 大統領になれば、半年で麻薬犯罪を撲滅する、と宣言する等、率直な物言いが人気で、僅差ではありますが、世論調査で支持率トップ。

 ただし、発言がヒートアップしすぎた際に、アメリカとオーストラリアの大使がドゥルテ氏を批判すると、俺が大統領になったら両国との関係を切ってもいい、との発言を行い、周辺をハラハラさせています。

グレース・ポー氏(女性47才、上院議員)

 
 フィリピンの人気俳優フェルナド・ポー氏(故人)の養子。今回唯一の女性大統領候補。上院議員として汚職追求に力を入れており、清廉なイメージで人気が高い。

 捨て子だったポー氏は幼少期にフェルナド・ポー氏の養子になります。出生後間も無く教会で捨て子とされたため、両親の国籍不明、ということ+米国暮らしが長いことから、選挙管理委員会が大統領選挙出馬資格に疑義あり、としていましたが、3月に最高裁が出馬資格を認め立候補に至っています。

 ただし政治経験は上院議員を務めた3年のみ。逆説的に殆どクリーンな証明でもあり、そこが人気にもなっています。

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マルコス大統領以後のフィリピン大統領

 折角の機会なので、マルコス大統領以降のフィリピンの大統領を振り返ってみます。

1986~1992年 コラソン・アキノ氏
1992~1998年 フィデル・ラモス氏
1998~2001年 ジョセフ・エストラダ氏
2001~2010年 グロリア・マカパガル・アロヨ氏
2010~2016年 ペニグノ・アキノ氏

 マルコス大統領後、アキノ大統領が就任して今年で30年。実はフィリピンの大統領はこれまで基本的にアキノ路線を維持してきた、という歴史があります。ラモス氏はアキノ大統領時代の副大統領、先代のアロヨ氏はアキノ大統領に見出され政界進出、そして現アキノ大統領はアキノ元大統領の息子。

 ただし1998年に大統領に就任したエストラダ氏は庶民派俳優から大統領になった、貧困層のスターです。不正蓄財疑惑から、6年の大統領任期の途中で退任しているものの、フィリピン大統領選挙における貧困層のパワーは決して侮ることはできません。

16.4.25フィリピン国旗
2016年の大統領選挙、アキノ路線の継承なるか?

2016年フィリピン大統領選挙、ドゥルテ氏が当選確実

 2016年5月9日に投開票されたフィリピン大統領選挙はダバオ市長のドゥルテ氏が当選確実となりました。

 「犯罪者は殺害する」等、過激な発言を繰り返し、フィリピンのトランプ氏、とも評されるドゥルテ氏。大統領としてどのような手腕を発揮するのか?現アキノ政権下で経済成長を果たしたフィリピンですが、治安問題の改善はなされず、また経済成長による格差拡大により、庶民の不満が広がっており、ダバオで治安回復に手腕を発揮したドゥルテ氏が支持を広めた形となりました。
 
 

まとめ

 2016年のフィリピン大統領選挙、フィリピンのトランプ氏とも言われるドゥルテ氏が大統領に当選確実。

 格差問題、治安問題、中国との領土問題を抱えているフィリピン。今後ドゥルテ氏が、これまで通りの過激なスタイルを押し通すのか、それとも現実的な対応を取るのか。大統領となったドゥルテ氏がどのような手腕を発揮するか注目です。

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