2017年の衆院選が終了しました。終わってみれば、自民党はほぼ現有議席を維持しており、大勝利。

希望の党の大失速が語れることが多い今回の衆院選ですが、敢えて維新の状況を見てみました。地盤の大阪府下でも自民党に勝てなかった維新ですが、その得票さを見ると、単なる負けでは片付けることができない状況が見えてきます。

大阪に根付き始めている維新、今回の敗北に心折れることなく活動が継続できるのか。今後の行方に注目です。

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日本維新は大阪で負けたのか?

維新が敗れる、と2017年の衆院選では語られます。確かに公示前の14議席から11議席となり3議席減で、負け、というのは間違いありません。

ただね選挙マニアの管理人、もう少し中味を見てみると、負けたものの希望の党みたいな負け方じゃない、と思うんです。

今回は維新に風が吹いていません。ただしその無風選挙(寧ろ希望の党と組んだことで逆風・・・)の中で、底力を見せたんじゃないかな、とすら思います。

維新の党の好き嫌いはさておいて、選挙マニアから見た維新の党の大阪での底力は侮れない、との点を語ってみます。

大阪府内の各選挙区の選挙結果

長くなりますが、順番に大阪府内の各選挙区の結果を見ていきます。

1区
自民党67,748
維新66,506

2区
自民91,439
維新68,844

3区→公明

4区
自民80,083
維新72,446

5、6区→公明

7区
自民82,337
維新66,780

8区
自民67,084
維新57,187

9区
自民93,475
維新91,438

10区
立憲75,788
自民56,483
維新44,938

11区
無所属76,144
自民69,366
維新61,859

12区
自民71,614
維新64,530

13区
自民74,662
維新52,033

14区
自民79,352
維新77,696

15区
自民81,968
維新74,368

16区→公明

17区
維新65,427
自民58,534

18区
維新87,070
自民80,198

19区
維新66,712
自民57,833

全19選挙区ある中で、大阪府議会及び市議会の関係があり公明党に配慮して、維新が候補を擁立しなかったのが4選挙区。よって実質的には15選挙区で維新は戦っています。

結果は下記。
自民党10
維新3
立憲1
無所属1

公明4

自民党は15選挙中で10議席を獲得し勝利。一方の維新は3。
全国的に立憲民主党旋風となりましたが、大阪に限れば辻本清美氏の10区のみが勝利となっており、大阪では立憲民主党は選挙区では振るわず。

確かに議席数だけ見ると自民党の大勝利なんですが、票差を見ると、自民党の勝利は実は風次第でどうにでもなってしまう選挙区が多いとの特徴があります。

自民と維新の票差が僅差の選挙区

それでは自民が勝利したものの維新との票差が僅差の選挙区を取り上げてみます。

・1区、4区、8区、9区、12区、14区、15区の7選挙区

維新・松井代表が選挙後の記者会見で、競り負けました・・・、と仰られていましたが上記7選挙区は松井代表の仰る通りの競り負け。あともう少し票が伸びれば、自民党の立場に維新がいた可能性があります。

逆の立場の自民党から見て、維新を完全に抑え込んだ選挙区は、2区だけです。残りの選挙区(7、13区)は、確かに自民は維新にそれなりの差を付けてはいますが、強めの風が吹いたらどうなるか分かりません。

よって今回勝利した自民党だって、大阪で余裕を持って勝ったのは2区だけとなりますので、一歩間違っていたら自民大敗、との可能性がスグ近くにあったと言えます。

大阪では根付き始めている維新

既に大阪府議会で過半数の議席を持って、大阪市議会では与党の立場にある大阪維新。今回の衆院選の結果から、維新は大阪で根付き始めている、と言ってもよいのではないかと。

無風若しくは逆風の中で、尚且つヒロー橋下元市長の存在なしでも、維新はしっかりと自民党と戦うことが出来ています。

大阪府限定の状況ですが、自民に対抗する勢力が育ちつつある、と言えるのではないかと。日本新党以来、様々な新党が出来ては消えていきましたが、自民に対抗して根付いた政党はゼロなので、維新の現状は日本の政党史として非常に特殊な存在です。

さりとて今回の選挙は維新の敗北というのは間違いない事実であるため、今回の敗退で維新の方々の心が折れてしまい、折角根付き始めている維新の芽がなくなってしまう可能性だって大いにあります。

橋下元市長がいればもう少し議席の上積みができたはず、とは思いますが、一個人に頼った政党なんて、希望の党見れば分かるように、アッと言う間に無くなる時は無くなります。

今後維新の方々が、心を折れることなく頑張れるかが試金石ではないかな。自民大勝と言われていますが、それでも自民党単独で見れば、前回の290議席から284議席に議席は減らしているので、次回の選挙は維新の大阪府内での議席数は上積みの可能性が高いです。

逆に言えば、追い風の選挙でも大阪府内では自民党はハナの差で維新を振り切った選挙区が多いため、自民としては維新の強さを再認識する結果でしょう。現状が続くと、自民の候補者は大阪府下ではまず楽な選挙はさせてもらえません。

いずれにしても負けはしましたが、選挙区の票数で見ると維新はその存在感をシッカリ表しています。他の地域では見られない現象です。

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大阪ではサッパリだった立憲民主党

全国的な風が吹いた立憲民主党ですが、大阪府内の選挙区で当選したのは10区の辻本清美氏のみ。辻本氏の場合、抜群の知名度があるため無所属でも希望でも当選していたかもしれません。

よって立憲民主が地力で勝利した選挙区は、大阪に限ればゼロです。

自民党の対抗馬としての立ち位置を維新が得ている状況下、民進党もサッパリでしたが、それは立憲民主でも変わっていないようです。

大阪都構想は後退を余儀なくされそう

個人的には既に一度市民投票で否決されている大阪都構想、再度持ち出すのは反対なのですが、維新はまだあきらめていません。

市民投票の後も維新側は大阪都構想の市民投票を再度狙っているのですが、さすがに今回の選挙結果から、大阪都構想の是非を問う市民投票を再度行う、との方向は後退となりそうです。

存在感を発揮したとは言え、維新は負けは負け。再度大阪都構想の是非を問いたい。と言っても、一回やって結果が出てるでしょ、と言うことになりそう。

大阪市民ではないので大阪都構想は関係ありませんが、既に市民投票で一回「No」が出ているので、今回の選挙の敗北もあるので、大阪都構想は一旦後退することになるのではないかと。

また橋下元市長が前面に出てこれば話は違うかもしれませんが。

まとめ

大阪の選挙区の状況を見ていると、大阪で居場所を見つけつつある維新、との印象を受けます。アンチ東京の方が多い大阪人、自民=東京と考えると、維新を応援する気持ちになるのでしょうか。そしてその応援対象として認知されつつあるようです。

大阪の選挙区で勝っても政治は変えられない、との考えで国政に打って出ては失敗している維新ですが、大阪の応援団的な地域政党があっても面白いんじゃないかな、と思います。その意味では、折角根付きつつある維新、今回の敗戦で心折れることなく、やるべきことを粛々とやって、捲土重来を期すべきではないかな、と思います。

大阪に自民に対抗するローカル政党があってもおもしろいやないか、というのがベースの考えです。

維新は今回の敗戦に心折れることなく、立て直しに向けて動く事ができるのでしょうか。今後の動きに注目です。

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