2017年6月に衆議院及び参議院で可決・成立している民泊新法(住宅宿泊事業法)は、その施行時期が決定されていません。

しかしながら民泊新法の条文の附則で、公布の日から1年を超えない範囲で政令を定めて施工する、と定められており、どんなに遅くとも2018年6月には施行がなされます。

民泊のルールが定められている民泊新法について、その施行時期の見通しについてまとめてみました。

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2017年6月に公布された民泊新法(住宅宿泊事業法)

訪日外国人観光客の急増に対し、国内の宿泊施設は不足しています。その宿泊施設の不足を補うべく、急激な勢いで東京・大阪・京都と言った観光地を抱える都市を中心に一般住宅に宿泊客を泊める民泊施設が増加しています。

しかしながら正式な届け出等を行わないまま、違法な形で民泊を運営の違法民泊も急増しており、民泊のルールを定めた民泊新法(住宅宿泊事業法)が2017年6月に衆議院・参議院で可決成立し、6月16日に公布されています。

民泊新法(住宅宿泊事業法)の施行のお尻は2018年6月

実際の民泊新法の施行時期は所轄官庁である官公庁の判断となりますが、施行は遅くとも2018年6月からなされます。

民泊新法の附則の第1条では下記のように記されています。

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において制令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第三条の規定は、公布の日から起算して九月を越えない範囲内において政令で定める日から施行する。(住宅宿泊事業法 附則)

民泊新法は既に2017年6月16日に公布されています。公布の日から1年を超えない範囲で政令を定めるとあります。1年内に政令を定めれば、民泊新法の施行は可能であり、2018年6月以前の施行の可能性はありますが、後述する自治体の条例の準備もあるので大幅な前倒しは難しい状況です。

共同通信は民泊新法を18年6月からの施行と報じる

共同通信は民泊新法の施行を18年6月からと報じています。

 観光庁は29日、一般住宅に有料で客を泊める「民泊」の営業ルールを定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)を、来年6月に施行する方針を固めた。~政府、与党との調整を経て年内にも正式決定する。(共同通信

その後、民泊新法の施行時期に対する報道はありませんが、公布後1年内の施行と既に法律で定められていることもあり、民泊新法は18年6月の施行と考えておけば、大きく外すことはないだろうな、と思います。(尚、本記事を執筆しているのは10月の衆院選挙の真っ最中であり、中央官庁は何も決められない状態です)

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民泊新法は自治体の条例が鍵を握る法律

遅くとも2018年6月に施行される民泊新法では、民泊に関する様々なルールが設けられています。代表的なものは、民泊として営業できるのは年間180日以内と定められている点。

しかしながら民泊新法は、地域の事情に応じて制度設計を行うとの趣旨の下、詳細の内容を各自治体の条例に委ねています。よって民泊新法では年間180日以内の影響が認められていますが、条例の制定がなされれば営業日数を180日以内とすることも可能になります。

また民泊設置地域についても、住宅街を除外する等の措置も条例制定で可能であり、2017年秋時点で各自治体はまさにこれから条例制定に向けた検討を行おうとしている状態です。

よって自治体の条例制定の検討時間も必要であり、観光庁としては民泊新法の施行について時期は自治体の条例制定の進捗状況を見ながら、との面があります。

外国人観光客があまり訪れず、民泊っておいしいの?、状態の自治体は条例制定せずとも問題ありませんが、既に違法民泊で苦情が殺到している自治体も存在しており、観光庁としても条例で詳細の設計ができる制度とした手前、自治体の動きを見ざるを得ない状態となっています。


民泊新法は詳細の運用を自治体の条例に委ねています

民泊対応が進む京都市でも条例制定の検討が始まった段階

日本屈指の観光都市・京都市には外国人観光客が押し寄せ、それにともない民泊の数も急増。民泊特区となっていない京都市では、その民泊施設の殆どが違法民泊と言われています。

観光地が各地に分散しており、地域住民が観光地の付近に居住しているケースも多い京都では、民泊に対する苦情が殺到しています。京都市は他自治体に先駆け、いち早く民泊対応部署を設置したものの、急増する民泊施設と苦情に対応が追い付いていない状態です。

そんな京都市は民泊新法に対応する条例制定に向け、いち早く動きを開始。しかしそれでも9月からの検討開始であり、10月上旬の時点では条例案は形となっていません。全国的に見て、民泊の問題を最も切実に感じている京都市が民泊新法に対応する条例制定検討も先行しており、京都市の検討状況を見て観光庁も民泊新法の施行時期を判断するのではないかな、と個人的には思っています。

まとめ

民泊新法の施行を見据え楽天グループ他が、既に民泊事業進出を発表しています。2018年は民泊事業が新しいスタートを切るのは間違いありません。

ただし現状、京都市の例が典型的ですが、違法民泊施設が多く、正直民泊に対してよいイメージがないのも事実。

民泊対応先進自治体京都市がどのような条例を制定するのか、また民泊新法の施行は2018年6月となるのか、今後注目して行きたいと思います。

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