以前に比べると店で見る機会が多くなった日本産ワイン。日本には日本酒があるじゃないか、という声もありますが、とりあえず美味しい酒と肴であれば何でもOKな管理人。日本のワイン生産について調べてみました。
 意外に奥が深い日本のワイン生産の歴史や地域。そんな豆知識を得た上で日本のワインを飲めば、もっと日本のワインが美味しく飲めるハズ。今後、日本のワインを飲む際の豆知識にどうぞ。

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日本でのワイン生産の歴史

 たまーに歴史ドラマを見ていると南蛮渡来のワインを飲みながら悪代官と悪商人が密談している姿が出たりしますが、日本でワインが生産され始めたのは明治維新以降。明治政府が殖産興業政策の一環としてブドウ栽培とワイン醸造を開始。

 1877年(明治10年)農務省の官僚・前田正名が大久保利通の命によりフランスから大量のブドウの苗木を購入して帰国、その苗木を増やして全国に配布して日本でのブドウ栽培の歴史がスタートしました。
 実は718年に僧の行基が中国からブドウの苗木を持ち帰り、勝沼に持ち帰り大善寺近くで栽培した、というのが日本のブドウ栽培のルーツ、という説もありますが、日本で本格的なブドウ栽培が開始されたのは、前田正名がフランスからブドウの苗木を持ち帰って以降。

ワイン製造は勝沼から

 一方、期を同じくして山梨県の勝沼に日本初の民間ワイン会社である大日本山梨葡萄酒会社が設立。同社からワイン醸造を学ぶため、2人の留学生がフランスに留学。留学生の帰国後、本格的に勝沼でワインの生産が開始されます。

 尚、大日本山梨葡萄酒会社は現在の日本でのワイン大手のメルシャン株式会社のルーツとなっています。

高度成長期までは細々と続いたワイン生産

 日本でのワイン生産が開始されたものの、日本でワインを飲む習慣は上流階級を除けば殆ど根付くことはありませんでした。その結果、各地でワインは細々と造られる程度に。

 第二次世界大戦中は、ワイン副次品の酒石酸から生成されるロッシェル塩決勝が音波探知の部品になるとして、大増産されたという時期もあったものの、民間での消費は盛り上がること無く終戦を迎えます。
 戦後、日本人の食生活の欧米化が始まったものの。ワインを嗜む程に日本人の食生活が豊かになるには1964年の東京オリンピック、1970年の大阪万博といった高度成長期を迎えるまで待つ必要が。
 そして高度成長期以降、何度かのワインブームを経てワイン自体が漸く日本の食生活にも認知されるようになり、日本のワインも世界に名前が聞こえるようになり、現在に至っています。

 尚、1987~90年のボージョレ・ヌーヴォーのブームはバブルの象徴として有名でした。バブル崩壊を経て健康志向が高まったなか、金融機関の倒産等で景気が落ち込んでいた1997~98年にはポリフェノールが注目され赤ワインブームも発生しています。

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日本でのワイン生産地域

 ワインの原料となるブドウは2012年の統計では栽培面積約1万7,600ha、収穫量19万8,300tとなっています。都道府県別では、山梨県25%、長野県15%、岡山県8%、福岡県5%となっており、この5県で全国のブドウ生産量の約60%を占めています。
 ただしワインの生産地としては、下記の地域が日本では有名です。

北海道

 十勝、岩見沢、富良野、余市が主なブドウの産地。日照時間の短い北海道では、耐寒性のあるブドウをヨーロッパ品種と交配する等して品種育成をしています。
 小樽のワイン、池田のワイン城等、寒い地域ではありますが、北海道とワインは切っても切れない関係となっています。ジンギスカンを赤ワインで食べると、これまた案外うまいんです。

山形県

 天童市、米沢市周辺、上山市がおもな生産地。近年はヨーロッパ系品種のシャルドネ種やメルロー種が栽培され、高品質なワインが造られています。

山梨県

 主な栽培地は甲州市、笛吹市、山梨市、甲府市。日本のワイン醸造所の大半が山梨県に立地しており、ブドウ生産者とワイン生産者が地域一帯となり日本のワイン発展のために活動しています。

長野県

 長野市周辺、松本市、塩尻市でブドウを栽培、古くからブドウが栽培されてきた地域となります。
 ワインのイメージではどうしても山梨県に負けてしまいますが、長野県産のワインもウマイです。

その他

 その他、北関東・関西・山陰でもワイン造りが行われています。
 意外なところでは大阪府。大阪府の奈良県との県境の丘陵地帯では、古くからワイン造りが行われた地域として地元では有名。車で大阪と奈良の県境を走ると、ブドウ畑が広がる姿を見ることができます。初めて見ると、大阪でワイン???、という意外な光景に驚かされます。

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日本でも全国各地でワインは造られています

日本のワイン生産量ベスト10

 2013年の日本の都道府県別ワイン生産量は下記のようになっています。

1位神奈川県 31,281 kL
2位栃木県 21,097 kL
3位山梨県 18,577 kL
4位岡山県 8,468 kL
5位長野県 4,312 kL
6位北海道 3,340 kL
7位山形県 1,153 kL
8位青森県 999 kL
9位岩手県 702 kL
10位愛知県 477 kL
出典: 国税庁

 意外や意外、山梨県が3位になっています。神奈川県にはメルシャンのワイン工場、栃木県にはサントリーのワイン工場があって、スーパーで安く売られているテーブルワインもこの統計には入っています。よって大手企業のワイン工場が立地している神奈川県、栃木県がランクインしている、という内容となっています。ちなみに岡山県にはサッポロのワイン工場があります。
 
 ただし、大手のワイン工場の存在を除くと山梨県の18,577kLは飛び抜けた存在であり、ワイン県山梨ここにあり、というのが数字でも証明されています。

日本のワイン生産のまとめ

 サラッと日本のワイン生産についてまとめてみました。
 
 まだワイン=海外製品、という状況ではありますが、タマに贅沢したい時等は国産ワインで乾杯、も試してみたいものですね。管理人、その昔甲州や信州方面に登山に行った際は、大体駅でワインを買って打ち上げと称して家でワインを飲んだものです。登山の後のワインがまたうまいんですよ、コレが。まぁ、居酒屋で打ち上げすると登山の後でワイン、という状況にはなかなかなりませんが、家で一人打ち上げする機会等あれば、下山後のワインも一度お試しあれ。

 明治維新後にスタートした日本のワイン造りの歴史。そんな歴史を知った上で日本のワインを飲めば、また味わいも変わってくるかもしれませんね。ワインのお供の小ネタとしてどうぞ。

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